世界を舞台に活躍するクラシック音楽家を志す若い人たちにとって、夢を実現させるための重要なプロセスである国際コンクール。
「チャイコフスキー国際コンクール」は、その中でも権威・レベルとも最高峰とされる三つの国際コンクールのうちの一つで、コンクールの入賞者の多くが、世界的に有名な演奏家として活躍しています。
この名誉ある舞台で、もっとも誇らしい栄光を手にした若きファイナリストたちが一堂に会し、世界に羽ばたく第一歩となる貴重なオフィシャル・ガラ・コンサートがここ日本で開催されます。
〜チャイコフスキー国際コンクールとは〜
世界では1000とも2000ともいわれる数多くの音楽コンクールが開催されていますが、その中でも権威、レベルとも最高峰とされるのが、ロシアの「チャイコフスキー国際コンクール」、ポーランドの「フレデリック・ショパン国際ピアノコンクール」、ベルギーの「エリザベート王妃国際音楽コンクール」です。
なかでも、「チャイコフスキー国際コンクール」は、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、声楽と、4つの部門を一度に実施する、開催規模という点において他の2つのコンクールとは異なる特徴を持つ、いわば「音楽のオリンピック」とも称されるものです。
第1回は1958年の開催。以来、このコンクール半世紀近くの歴史の中では、審査員やコンテスタントとして、M.ロストロポーヴィチ、D.ショスタコーヴィチ、D.オイストラフ、S.リヒテル、E.ギレリス、I.アルヒポワ、V.クライバーン、V.アシュケナージ、N.グトマン、V.トレチャコフ、V.スピヴァコフ、G.クレーメル、M.プレトニョフなど、これら多くのきら星のごとくの音楽家たちが参加し、さまざまなドラマが生まれました。
また、1990年の諏訪内晶子(ヴァイオリン部門1位)、1998年の佐藤美枝子(声楽部門1位)、2002年の上原彩子(ピアノ部門1位)、そして本年の神尾真由子(ヴァイオリン部門1位)、と多くの日本人音楽家の活躍により、日本でも国際コンクールの代名詞として、もっともよく知られているコンクールのひとつです。
前回の2002年より5年ぶりの開催となった第13回のコンクールは、2007年6月13日から30日まで、チャイコフスキー自身も作曲科の教授として教壇に立った、モスクワ音楽院を中心に、モスクワ市内のコンサートホール3カ所を拠点に行われました。
〜チャイコフスキー国際コンクールが輩出した輝かしい音楽家たち〜
アーティスト名部門順位開催年
ヴァン・クライバーン(アメリカ)ピアノ第1位1958年(第1回)
ウラディーミル・アシュケナージ(ソ連)ピアノ第1位1962年(第2回)
グレゴリー・ソロコフ(ソ連)ピアノ第1位1966年(第3回)
ミッシャ・マイスキー(ソ連)チェロ第6位1966年(第3回)
ギドン・クレーメル(ソ連)ヴァイオリン第1位1970年(第4回)
ヴラジーミル・スピヴァコフ(ソ連)ヴァイオリン第2位1970年(第4回)
ダヴィド・ゲリンガス(ソ連)チェロ第1位1970年(第4回)
チョン・ミョンフン(アメリカ)ピアノ第2位1974年(第5回)
ボリス・ペルガメンシチコフ(ソ連)チェロ第1位1974年(第5回)
ミハイル・プレトニョフ(ソ連)ピアノ第1位1978年(第6回)
藤原真理(日本)チェロ第2位1978年(第6回)
小山実稚恵(日本)ピアノ第3位1982年(第7回)
ヴィクトリア・ムローヴァ(ソ連)ヴァイオリン第1位1982年(第7回)
バリー・ダグラス(イギリス)ピアノ第1位1986年(第8回)
ラファエル・オレグ(フランス)ヴァイオリン第1位1986年(第8回)
諏訪内晶子(日本)ヴァイオリン第1位1990年(第10回)
佐藤美枝子(日本)声楽第1位1998年(第11回)
上原彩子(日本)ピアノ第1位2002年(第12回)
川久保賜紀(日本/アメリカ)ヴァイオリン(1位なし)第2位2002年(第12回)
他多数
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