2008年の第一部は東京ディズニーリゾート25thアニバーサリーを記念して、25年の歴史を"音楽"で辿ります。今回、演奏するとても素敵なパークの音楽は、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを体験された方々にとって良き想い出が鮮やかに甦ってくることと思います。
第二部では、今年大ヒットしたディズニー大作映画『魔法にかけられて』でアカデミー賞主題歌賞にノミネートされ、『リトル・マーメイド』『美女と野獣』『アラジン』などディズニー作品を作曲し、8回のアカデミー賞受賞の巨匠、アラン・メンケンのスペシャル・プログラムをお贈りします。
「ゴー・ザ・ディスタンス」
オリンポスの偉大な支配者・ゼウスの息子、ヘラクレスはゼウスに敵対する死の国の神ハデスによって人間界に追いやられてしまいます。成長したヘラクレスは自分が神の子であることを知りますが、「神々の世界に戻るには"本当のヒーロー"になること」と告げられ、"本当のヒーロー"を目指して数々の苦難が待ちかまえる修行へと旅立ちます。「どんなに遠くてもいつかそこへ辿り着く 強くなろう そこまでの道もつらくない」と決意を勇ましく歌いあげます。
物語は17世紀初頭のアメリカから始まります。
イギリス人探検家のジョン・スミスは新大陸征服の野望を抱いてやってきましたが、先住民族パウアタン族の娘で、旺盛な好奇心と豊かな知性を持つポカホンタスに出会い、強く惹かれます。ポカホンタスも生まれ育ちや言葉の違いの壁を越えて、彼への理解を深めてゆきますが、スミスの属する探検隊と先住民族との対立は激しくなるばかり。2人は双方の争いを止めさせるため、力を合わせて立ち上がるのですが…
「カラー・オブ・ザ・ウィンド」
ポカホンタスがスミスに"この大地を良く見て あなたの知らない事ばかり 自然も動物達もみな終わりのない輪でつながっている"と自然を尊重し調和するよう諭すように歌われます。アカデミー賞/歌曲賞受賞作品。
魔法の王国、アンダレーシアに住むジゼルは森で出会った憧れの王子様との結婚式の日、魔女の陰謀によって、現代のニューヨークへ追放されてしまいます。大都会のど真ん中で途方に暮れるジゼルは離婚専門弁護士のロバートに助けられます。「王子様が自分をもといた国から迎えに来てくれる」と信じて奔放に振る舞うジゼル。
"おとぎの国"や"魔法"なんてあり得ないと信じていた超現実主義者のロバートでしたが、ジゼルの起こす不思議の数々に戸惑いながらも巻き込まれて行き、ジゼルもまた現実社会に生きる1人の女性として成長して行きます。
そして2人は舞踏会でお互いの気持ちの変化に気づくのでした…
「魔法の王国、アンダレーシア」
ジゼルが王子様との結婚式のため、お城へ向かうシーンに使用されました。
途中、結婚行進曲を思わせるモチーフが使われています。
「歌ってお仕事」
ロバートの部屋のリビングがあまりに散らかっているので、「お掃除しましょう!」と窓の外に歌いかけるジゼル。歌声に集まったのはニューヨークの鳩やネズミやゴキブリ。
"新しいお友達"である彼らと、楽しく歌いながらお掃除するシーンの曲です。
『白雪姫』の「口笛吹いて働こう」をモデルに作られました。
アカデミー賞/歌曲賞 ノミネート作品。
「真実の愛のキス」
最初にプリンセスが恋への憧れや夢を歌い、その声に導かれてプリンスが登場、出会った2人はデュエットを歌い上げ、恋に落ちます…という『白雪姫』『眠れる森の美女』に見られるような、クラシックな手法を使って作られています。
その後、魔法の王国とは対照的な現代のニューヨークへと舞台が変わる為、この曲が効果的に使われています。
海の王国トリトン王の末娘アリエルは、好奇心いっぱいの16歳。魚のフランダーやカニのセバスチャン達と楽しく暮らしていましたが、地上の世界に強く憧れ、いつか地上で暮らしてみたいと夢見ていました。ある嵐の夜、アリエルは難破した船から人間の王子エリックを助け出した事から、恋に落ちてしまいます。
「彼に会いたい・・・」その想いをかなえようと、自らの美しい声と引き換えに人間になれる魔法を、海の魔女であるアースラにかけてもらいます。でも、魔法の力は3日間だけ。3日目の日没までに彼から真実の愛のキスを受けることができなければ、一生海の底に咲く、不気味な花にされてしまうのです。はたしてアリエルは王子と結ばれることができるのでしょうか?
「パート・オブ・ユア・ワールド」「パート・オブ・ユア・ワールド(リプライズ)」
物語の前半では、"人々が太陽の下を歩き回る、地上の世界へ行きたい"と地上への憧れが歌われますが、リプライズでは"あなたの世界で、あなたのそばにいる為にはどうすればいいの?"とアリエルの切ない恋心が表現されています。
いずれもとても大事な場面で使われた楽曲です。
貧しくとも純粋な心を持った青年のアラジンはある日、王宮の不自由な生活から抜け出してきたプリンセス・ジャスミンと市場で出会います。彼女を助けた事からアラジンとジャスミンはお互いに好意を抱きますが、一方は王宮のプリンセス、一方はその日の食べ物にも困る生活。魔法の洞窟で魔法のランプを手に入れたアラジンはランプの魔神ジーニーに立派な王子に変身させてもらいますが、飾り立てたうわべだけの姿を見抜いたのか、ジャスミンは見向きもしません。王国の乗っ取りを企む邪悪なジャファーによって、ランプを奪われてしまったアラジンは、王子ではないことをジャファーに暴かれ雪の降る遠い国へ追放されてしまいます。見た目や地位よりも「本当の自分」「自分を信じる事」が大切と気づいたアラジンでしたが…
「ホール・ニュー・ワールド」
「僕を信じるかい?」とアラジンが差し出した手を取ったジャスミン。魔法のじゅうたんに乗って世界の空を旅する2人。デュエットで2人の気持ちの高まりを歌い上げます。
ディズニーの楽曲の中でも最もロマンティックなナンバーといえるでしょう。
アカデミー賞/歌曲賞、ゴールデングローブ賞、グラミー賞の三冠受賞。
舞台は中世のパリ。ノートルダム大聖堂の鐘楼には心優しい鐘撞き男、カジモドが1人で暮らしていました。冷酷な判事フロローに育てられた彼は、容姿を理由に外に出ることを禁じられていましたが、ある祭りの日、そっと鐘楼を抜け出します。初めて出る外の世界で、自由を愛し強く生きるジプシーの娘、エスメラルダと出会い、初めて人の温かさに触れたカジモド。この出会いがカジモドの運命を大きく変えて行きます。
「ゴッド・ヘルプ」
「ジプシーを追放せよ」との判事フロローの命令によって、フロローの護衛隊に追われたエスメラルダは大聖堂に逃げ込み、保護を求めます。「社会のはみ出し者のジプシーには祈る資格はありません。でも恵まれない私の仲間達を、貧しく虐げられた人々をお救い下さい」とエスメラルダの祈りが美しい旋律にのって歌われます。
今年はディズニー・オン・クラシックでも東京ディズニーリゾート25thアニバーサリーを記念してパークの素敵な曲をたくさんお贈りします。第一部はこのドリーム・ゴーズ・オンで幕開けです。パークの中や外でバラード調やポップス調など、様々なアレンジで聴くことができますが、ディズニー・オン・クラシックでは、ライブでたっぷりとお楽しみ下さい!
無数のライトに彩られたフロートが軽快なリズムとともに行進する、ロマンティックなこの夜のパレードはカリフォルニアのディズニーランドで誕生し、およそ3600回にわたって上演された人気のパレードです。東京ディズニーランドの初代・夜のパレードとして懐かしい想い出とともに記憶されている方も多いことでしょう。
テーマ曲ともいえる「バロックホウダウン」に始まり、お馴染みのメロディーが次々と現れ、パレードの光景が鮮やかによみがえります。
1995年から2001年まで東京ディズニーランドで開催されていた、ナイトタイムエンターテイメント。幻想的なイルミネーションとドラマティックなストーリー、壮大な音楽で多くのゲストを魅了しました。ディズニー・オン・クラシックでは2005年の初演以来、お客様のアンケートでは「もう一度聴きたい!」というリクエストNo.1の曲です。
2007年の再演に続き、今年も登場!
ディズニーのアニメーションや映画と同じく、パークもまた音楽に満たされています。今年はアトラクションを中心に、パークの中のすてきな曲をメドレー形式でお贈りします。
東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを体験された方々にとって、良き想い出がよみがえってくることでしょう。
火の精と水の精の奇跡の愛の物語。
フロートが美しい放物線を描きだす中、水の精が女声スキャットと共に姿を現し、幻想的な光景が展開されます。転瞬、プロメテウス火山が火を吹き上げると、水面を炎が走り、火の精が水面下から現れ、火の精と水の精は初めて出会うことに。
叙情的な曲想から、重厚な打楽器のリズムがリードする男性的な旋律へと変化してゆき、2人の掛け合いのようなパートを経て、壮大なラストへとむかいます。
世界初演、オリジナル楽譜の輝くオーケストレーションをお楽しみ下さい!
『ビアンカの大冒険』より 「誰かが待っている」
フリューゲルホルンソロ・辻本 憲一
『わんわん物語』より 「ララルー」〜「ベラ・ノッテ」
ヴァイオリンソロ・青木 高志
『白雪姫』より 「いつか王子様が」
ヴァイオリンソロ 青木高志
フリューゲルホルンソロ 辻本憲一