今日は私が読んだジャズの本を紹介させていただきます。
音楽は、コンサートで生演奏を聴くのが一番!!
と私は思っているのですが、じっくり文章でその音楽についての解説やアーティストについての
人となりを読んで、それからまた聞くとまた理解が深まることもあります。
聴きっぱなしにするのではなく、たまには本を読んだりジャズに詳しい人とお話することで知識
を得るのも大事だなあと、最近考えています。
最近読んだのはこの4冊です。
稲岡邦彌著『ECMの真実』
今年ブルーノートが70周年ですが、実はECMも40周年です!
2つとも世界最高峰のジャズ・レーベルですが、ECMがブルーノートと違うのは、ジャズだけ
でなく現代音楽やクラシック、映画音楽など広いジャンルを扱い、なおかつそれぞれの分野で高
い評価を得ていること。
クラシックではギドン・クレーメル、アンドラーシュ・シフ、現代音楽ではアルヴォ・ペルト、
ハインツ・ホリガー、それにプロデューサーのアイヒャーは映画にも造詣が深く、映画ではヌーベ
ルバーグを代表するゴダール、ギリシャの巨匠アンゲロプロス、ドイツのヴィム・ヴェンダースなど
など、ジャンルは色々違えど、関わる人がもう超一流ぞろいなんですよね。
こんなに幅広く深い内容を、創始者アイヒャーひとりの感性で行っているとは、この人は一体何者なの
か!?・・・・・・
私の興味は深まるばかりです。
CDはまだほんの少ししか持っていないけど、いつかアイヒャー氏に会いたいと願っています。
高木信哉著『東京JAZZ』
日野兄弟を中心に、日本のジャズ創世記を描いています。
ジャズに沸いた当時の熱狂が伝わってくるんですよね。
時代の持つ「熱」と言うのでしょうか。
その時を生きた者でしか書けないのではなかろうか、そう思います。
それに筆者の、53歳の若さで亡くなった日野元彦さんをどうにか文章で残したいという熱い想いと
使命感がバシバシ伝わってきます。
きっと元彦さんも天国で喜んでいるのではないでしょうか。
中川ヨウ著『ジャズに生きた女たち』
「女性にしか書けない本」と言うと逆に女性差別のようで嫌ですが、でもこれは、ジャズ本であるのと同時に
「女性による女性についての本」。
私も同じ女性として、とても心に響くものがありました。
小川隆夫著『ジャズ楽屋噺』
お馴染みの「愛しのジャズメン」シリーズの最新刊!
スターたちの素顔を愛情溢れる小川さん節で紹介しています。
小川さんはアメリカ留学時代、隣人がアート・ブレイキーとウィントン・マルサリスとブランフォード・
マルサリスだったそうな。
それからジャズ・ミュージシャンたちとの親交が深まったそうで、世の中にはそんなすごい偶然があるのかと
羨ましくなってしまいます。
弊社が2007年に招聘したパット・メセニーも「北海道ツアーの真相」というタイトルで登場しています。