このタイトルをご覧になって、「あぁ、あれね」と
すぐに思いつく方はごくごく少数かと思います。
私もハイケンスのセレナーデって、言われても
ハイケンスって作曲家の名前を聞いたこともありませんでしたし…
そんなマイナーな曲の名を何で知ったかというと。
今年の2月に寝台列車に乗った時のことですが
行きも帰りも車内放送の前には数秒の短い曲が流れていました。
また別の機会に、違う列車に乗った時にも同じ曲が…
「車内放送の音楽はこれって決まっているのかな」
程度に思っていたのですが、
鉄道系のブログやコミュニティの書込に
「ハイケンスのセレナーデが流れると」とか
「ハイケンスのメロディが」などと
結構でてくるので、ハイケンスとは何ぞやとMP3で聴いてみたら、
あの車内放送の時の音楽だったという訳です。
何でも原曲は昭和16年から2年間、
ラジオで放送された「前線へ送る夕べ」という番組の冒頭を飾る楽曲だったとか。
その第一主題と呼ばれるメロディの終わり部分を編曲し、
戦後旧国鉄が車内チャイムに採用、
現在でもJR全国の客車(いわゆるブルートレインなど)で
使用されているとのこと。
あんな短い曲(チャイム)にも名前が付いていた!
という事に驚きましたが、あの原曲を採りあげて編曲したという
目の付け所にも驚き、覚えやすいシンプルなメロディに
仕上げたところがすごいな~っと素直に思いました。
このチャイムを聴くと、寝台車特有の雰囲気や車内の情景、
車窓の風景が鮮やかに甦ってきます。
毎年の恒例行事のように、年々ブルートレインが廃止になってゆきますが
この曲とブルートレインの思い出は
多くの人々の心にいつまでも残り続けると思います。