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コンサートレポート

2010 年 3 月 19 日 最近の見たり聴いたり

今日は、最近私が見たり聴いたりしたことについて記しておきたいと思います。

まず最近行ったコンサートについてです。

今回はこの3つ。

★ロイ・ハーグローヴ
ブルーノート東京
2月24日 19:00

★ゴードン・グッドウィンズ・ビッグ・ファット・バンド
ブルーノート東京
3月10日 19:00

★ポピュラー音楽祭 in hibiya
日比谷公会堂
3月13日 15:00

ハーグローヴとビッグ・ファット・バンドは、今の最先端のジャズ!
シャープで洗練されていて現代的でスマートなんですけど、
けれど、その中にぐいぐい前へ前へゆく熱いジャズメンのスピリット
がほとばしっていてカッコイイんですよね~
特にビッグ・ファット・バンドは、聴いているとビッグバンドというジャンルそのものを好きになります。
ポピュラー音楽祭 in hibiyaは、評論家の瀬川昌久さんが専務理事を務められている
日本音楽家協会さんが行っているものです。
瀬川先生のご本『日本ジャズの誕生』の中に、「戦前戦後にはハワイアンやラテンやジャズを一緒に演奏する
コンサートがよく日比谷公会堂で行われていた」とあります。
このコンサートはまさにそれを継承してらっしゃいます。
日本におけるジャズ文化の底力を感じました。

次は最近購入したDVDをひとつ。

★「意思の勝利」
監督 レニ・リーフェンシュタール

今年に入ってナチスドイツの宣伝映画「意思の勝利」が日本でDVD化されたのは
ちょっとしたニュースでした。
何しろこれ、現在ドイツでは法律で上映が禁止されている映画なんです。
ヒトラーの行動や仕草、演出、リーフェンシュタールの撮り方、熱狂が大きな
「舞台装置」といった感じ。
これはコンサート?と錯覚することもありました。
ほんの数十年間前にこんなことをやっていただなんて本当に恐ろしいです。
この中で、当時の空軍最新の巨大サーチライトを上空に向けて光の柱のように見せる、
ってことをやっていますけど、
これってはまさに今でもロック/ポップスのコンサートで使われ続けている演出なんですよね。
実は最初にナチスがやっていたのです。
ほかにも注目すべき手法は色々出てきます。
ナチスはそれほど「見せ方」がうまかったのです。
この映画のみならず、もちろん音楽もナチスのプロパガンダの材料になっています。
ワーグナーの音楽を巧みに利用したり、指揮者のカラヤンはナチスに協力したと
言われていますね。
(映画「愛と哀しみのボレロ」に登場する指揮者のモデルはカラヤンだと思われます)。
こういう、権力と結びつく(音楽を含めた)芸術文化の歴史について学ぶ時間が
あればいいのになぁ、と最近考えています。

最後は本です。

★「熱狂の仕掛け人」 湯川れい子著

音楽業界の裏方の先駆者をインタビューを交えて紹介しています。
登場するのはこんな方々。

「ビートルズを日本に呼んだ」永島達司
「ナベプロの女帝」渡邊美佐
「ミュージック・ライフ創始者」草野昌一
「ホリプロを作った」堀威夫
「最後の“呼び屋”」横山東洋夫
「スター・ウォーズのヨーダのモデル!?エイベックス元社長」依田巽

このラインアップを見るだけでもおもしろそうですよね!?
彼らの人生が日本の音楽業界の変遷そのものと言ってよいのではないでしょうか。
色々な試行錯誤の中で大成功したり大失敗したり、こういう先人の方々がいたからこそ
今のこの世の中があるのだなぁとしみじみ思われます。
ビートルズの武道館公演が実現するまでの経緯、レッド・ツェッペリンのメンバー
の破天荒なエピソード、などなど裏話満載です。
とっても勉強になりました。

投稿:K.T. | カテゴリー: スタッフブログ |
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