今日は、クラシックの殿堂、東京 サントリーホールでの公演です。
舞台を360度客席が囲んでいるアリーナ形式のホールです。ステージと舞台が一体になっているので、お客様の緊張感と期待感が舞台にダイレクトに伝わってきます。
重厚で美しい造りに、ため息をこぼすメンバー達。「錚々たるシンフォニーオーケストラや指揮者が出演しているんだね。ワクワクするね。」とドラムスのマーティー・モレル氏は興奮気味。
今日のプログラムは:
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
1部ラストの「キャラヴァン」では、モレル氏のパワフルなドラムソロが、会場に響き渡ります。
Second Set
1. New World A Comin’
2. In A Sentimental Mood
3. Anatomy Of A Murder
4. Jack The Bear
5. Mood Indigo
6. Diminuendo and Crescendo In Blue
第二部の冒頭には、東日本大震災で被災した小・中学生ビッグバンド「スウィング・ドルフィンズ゙」に捧げるセレモニーが行われました。今回のツアーで、エリントン楽団は、彼らのために、CDの売上げの一部を寄付し、また会場ロビーでは義援金を募りながら、スウィング・ドルフィンズを応援をしています。「同じジャズを愛する我々に出来ること・・・それは、彼らに夢と希望を贈ること。」と語るリーダーのトミー・ジェイムス氏。
今日は、特別に、スウィング・ドルフィンズの卒業生3名が、サントリーホールに駆けつけてくれました。ジェイムス氏から、目録が贈られ、受け取った須藤明音さんは、「今回の皆様との出会いに感謝をしています。後輩と共に東北を元気付けたいです。」と声を詰まらせました。会場からは、とても温かい拍手が沸き起こりました。
「東北の被災者の皆さんへ、この楽曲を捧げます。」と、「ニュー・ワールド・ア・カミング」~輝ける未来に向かって、が演奏されました。1943年に、デューク・エリントンがシンフォニーオーケストラとの共演のために書き下ろした、13分近くに及ぶ大曲です。東北の皆様に捧げるために、今回、ビッグバンド用に新たに編曲が施されました。
第二部は、お客様のヴォルテージがさらに高まり、手拍子や掛け声も飛び、会場全体が一体となって盛り上がります。
「ムード・インディゴ」では、トランペットのラヴィ・ベスト氏やサキソフォン・セクションが、背後の客席に向かって奏でるパフォーマンスも。
二部の最後、「ディミュニエンド・アンド・クレッシェンド・イン・ブルー」では、テナーサックス奏者ボビー・ラヴェル氏の熱いブロウで会場を大いに沸かせます。
そして、鳴り止まないアンコールの拍手に応え、「スウィングしなけりゃ意味ないね」を披露。ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、・・・と、ホール全体に響き渡るプランジャー・トランペットのフレーズとともに、今日の迫力満点のプログラムは幕を閉じました。
さて、明日は、東京江戸川区で公演です。お楽しみに!