私は大学時代、部活動として聖歌隊に入っておりました。
聖歌隊とは、教会に所属して教会の行事(主に礼拝)のために歌う合唱団のことを言います。
私の大学には教会がありましたので、その教会に所属する聖歌隊として活動していました。
私が活動をしていた聖歌隊です
先日、その大学時代に同じ聖歌隊活動をしていた後輩が結婚を致しました。
結婚式は大学にある教会で行われ、私達は盛大に祝うべく、
卒業生が有志にて集まり、聖歌隊として結婚式に参列し、歌いました。
後日、無事に結婚式を終えた後輩(新婦)からお礼のメールを頂き、
そこにはこう書かれていました。
「入堂の際にみなさんが歌いだした瞬間に、感動のあまり涙が止まりませんでした。
式の初めからあまりにも泣きじゃくっているので、牧師さんから『大丈夫?どうしてそんなに泣いているの?』
と言われるほどに声も出ないほど泣いてしまいました。本当にありがとうございました。」
ちなみに私達が式の中で歌った曲は全て、後輩からのリクエスト曲でした。
彼女からしてみれば、自分が大学時代に歌っていた想い出の曲。
その中でも彼女が大好きな曲ばかりなのです。
もちろん私達にとっても想い出の深い曲ですから、涙が止まらないのも無理のないことだったと思います。
音楽を聴いて心が動かされる時、純粋にその芸術性に触れて感動することが多いと思います。
しかしこの結婚式での出来事は、もう一つの感動を現していました。
それは聴く人の心の中にある「想い出」や「感情」と、音楽がリンクされる場合です。
「この歌を聞くと嬉しくなる」
「この曲を聞くとあの頃を思い出す」
そういった体験は多くの人がしていると思います。
それが、その人の心と音楽のリンクではないでしょうか。
私達が大学時代を通して歌い続けてきた音楽は、
教会音楽という決してメジャーではないジャンルの音楽ですが、
私達にとってはその「想い出」を思い出す重要な音楽です。
それが“私”自身の想い出ではなく“私達”の想い出であることが、
大きな宝物であると常々感じております。
新婦さんが大泣きした入堂時の曲です
さて、弊社が制作をしております「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会」では、
ご来場のお客様にアンケートのご協力をお願いしておりますが、
頂いたアンケートの中にこの様な「想い出」とリンクしたコメントを大変多く頂いております。
ディズニーが提供する楽曲を小さい頃から聴いていました。
そういった「想い出」も沢山頂いていますが、それだけではなく、
このコンサートそのものが想い出の公演となった。というコメントも頂いております。
私達にとってそれは大変嬉しいことです。
私達がお客様と関わることの出来る時間は、決して長くはありません。
その中で、お客様の心と繋がる音楽を提供することは簡単なことではございませんが、
少しでも多くの方にその様な体験をして頂けるよう、
誠心誠意を込めてコンサートを作り上げていきたい。
その様な想いを改めて胸に刻みました。