今回のツアーの千秋楽は、ここ鹿児島県薩摩川内市の文化ホールです。青い空に、椰子の木が聳え立っています。なんとも南国らしい風景です。
薩摩川内市の駅前の街灯に、綱引きをしている河童(がらっぱ)のオブジェが。
河童伝説が残るこの地には、400年以上も続く“川内大綱引”という伝統行事があり、日本一の大きさを誇るジャンボ綱を引き合います。
今日は、トランペッター、ジェイムス・ゾラー氏のお誕生日!
リハーサルでは、「ハーピバースディ・トゥー・ユー」をサプライズで演奏。
「これは、特別な思い出に残る誕生日になったよ。」と照れながら喜ぶゾラー氏。
さて、今日のコンサートのセットリストは:
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
トランペットのクリス・アルバート氏。アウトしたフレーズをスリリングに織り込んだソロが魅力。
バンドで最も若い27歳のモーガン・プライス氏ですが、とても落ち着いた雰囲気の持ち主で、ハートの熱いパワー溢れるソロをします。
73年の来日から、何度も日本に足を運んでいるドラマー、マーティー・モレル氏。とても心優しく気さくな方ですが、ステージに立つと鋭い顔つきに変わります。
アームストロングを彷彿とさせるミュートプレイも得意。毎回クリエイティブなアプローチをします。バンドを引っ張る求心力を備え、またオフステージでもとても真摯に音楽に向かう姿が印象的です。
お客様に「拍手、手拍子は好きなだけしてくださいね!」と、優しさたっぷりのリーダー、トミー・ジェイムス氏。とても物腰柔らかで、お茶目で、人望の厚い魅力的な方です。
“プロフェッサー”チャーリー・ヤング氏。知性とブルースを上手くミックスしたアルトは、独特の個性を放っています。
「イン・ア・センチメンタル・ムード」では、妖艶さと哀愁を見事に表現。ペイシェンス・ヒギンズ氏。まじめな風貌とは裏腹に、さり気なくジョークを飛ばしては、メンバーを笑顔にするのが得意。
「キャラバン」のエンディングは、ディオン・タッカー氏が花道から現れました。ソロ・トロンボーンのブルースのシャウトのような盛り上げに、客席が沸きます。
アフリカのエスニックなアプローチも時々垣間見せるトローンボーン奏者、スタッフォード・ハンター氏。
映画「アナトミー・オブ・マーダー(或る殺人)」のテーマ曲をプログラムに選択するところに、センスが光るジェイムス氏。ピアノから指揮を執ります。
トランペッターのラヴィ・ベスト氏は、日本を“第二の故郷”と呼ぶほど、幼少から日本に憧れ、愛してきた方。今回のツアーで、各地のたくさんの人と交流ができたことが何よりのご褒美、とベスト氏。
ソプラノ・サックスで、縦横無尽にフレーズを操るマーク・グロス氏。オフステージでは、彼の笑い声が常に響いてきます。バンドをポジティブな雰囲気にしてくれるムードメーカーです。
「この人のソロを聴けば、どれだけすごいベーシストか、分かってもらえると思いますよ。」とジェイムス氏。ハッサン・アッシュ・シャクール氏の鬼気迫るプレイは、バッキングでも楽しめます。
循環呼吸の1分近いロングフレーズに、お客様もびっくり。ボビー・ラヴェール氏は、編曲にも長け、自己のビッグバンドも率います。教育者という側面も持ち、今回のワークショップでは、素晴らしい指導をしてくれました。
実は、カウント・ベイシー・オーケストラでトロンボーンを担当するアルヴィン・ウォーカー氏ですが、エリントン・バンドの良きサポーターとして活躍しました。日本語も操る大変な親日家です。
バースデー・ボーイ、ジェイムス・ゾラー氏。今日は、皆のソロのいたるところでハーピバースデーのメロディーが織り込まれており、温かい祝福を受けていました。
Second Set
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
そして、今日は、アンコールでサプライズが用意されていました。
ジェイムス氏の呼び込みで、鹿児島市を中心に活躍する小学生ビッグバンド「リトル・チェリーズ」が、ステージに登場し、なんとエリントン楽団と共演することに。
彼らの噂を聞きつけたエリントン楽団が、「折角の機会なので、ぜひステージで共演しよう!」ということになり、実現しました。早速、エリントン楽団のテーマ曲、「A列車で行こう」を総勢40名ほどで演奏します。
小学2年生から6年生で構成されるリトル・チェリーズですが、楽団のメンバーは、「アメリカの子供たちに、ぜひ聞かせたい!」と興奮するほど素晴らしい演奏を披露してくれました。
この“夢の共演”に、客席からは、温かい声援と拍手が贈られました。
今回のツアー最後の楽曲は、やはり定番の「スウィングしなけりゃ意味ないね」で締め括りました。
「こんな特別なツアーを提供してくれた日本の皆様に心から感謝しています。本当に、アリガトウ!」とジェイムス氏。3週間におよぶジャパンツアー2011も、これで、幕を閉じることとなりました。
今回のツアーでは、熱烈なエリントン・ファンの方々が、演奏プログラムやアンサンブルの仕上がり、ソロの迫力などを、とても高く評価してくださいました。また、今回、東京、三重、鹿児島で、小中学生のビッグバンドやブラスバンドとのコミュニケーションを図ることができました。未来に輝く子供たちにも、スウィングの輪が広がっていくことを、心から願います。
総帥デューク・エリントンのスピリットは、今も変わることなく音楽とバンドメンバーの胸の中に息づいています。
We Love You Madly… これからも、応援のほど、宜しくお願い致します。
今日は、静岡県浜松市にあるアクトシティ浜松中ホールでコンサートが開催されました。
シャンデリアがゴージャスに輝くクラシックホールで、トランペットのケヴィン・ブライアン氏は、「ここは、サントリーホールと同じクラシック専用ホールだけど、響きでいうと、教会に近いようなリバーブ感だね。面白い。」と言いながら、自分のサウンドをチェック。
確かに、舞台後方のパイプオルガンは、天井まで高く聳え、重厚で厳かな雰囲気が漂います。
入念に響きをチェックするメンバーたち。「お互いの音を確かめ合いながら、優しく演奏するのが、今日はベスト。」とリーダー。さて、いよいよコンサート開始です。
女性客の方も多く会場に足を運んで頂きました。ジャズが盛んな浜松だけに、耳の肥えたお客様が集まっています。
今夜のセットリストは:
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
ソプラノサックスでソロをとるマーク・グリス氏。
ドラムスのマーティー・モレル氏。
Second Set
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
カップミュートで息の合ったアンサンブルをみせるトランペット・セクション。
ユーモアたっぷりのソロを聞かせるベーシスト、ハサーン・アッシュ・シャクール氏。4歳の時から、椅子に立ってアコースティックベースを演奏し、ピアニストのお父さんとジャムセッションをしていた、というジャズファミリー出身。
リーダーから、“プロフェッサー、チャーリー・ヤング”と呼ばれている知性派サックス奏者。
首席トランペットを務めるケヴィン・ブライアン氏。胸の空くようなハイノートが、会場いっぱいに響き渡ります。
「震災など大変な状況の日本だからこそ、今日は、日常を少し忘れて、我々の音楽に浸ってくださいね。」とリーダー。
ディオン・タッカー氏のプランジャー・トロンボーンは、今夜も会場を大いに沸かしました。
120%のパワーを振り絞って奏でられる「スウィングしなけりゃ意味ないね」。惜しみなく贈られるお客様からの拍手に、メンバーはニコニコ!
みんな揃って楽屋で記念写真。「もう残すところ後1公演だなんて、時が過ぎるのは早いね。」と寂しがるメンバー達。
みんなが手にしているのは、サントリーホール公演で頂いた素敵な“切り絵”アートで、全員の似顔絵が刻まれています。切り絵アーティスト、吉本ともやさんによる作品です。
さて、明日は、今回のツアー最終の地、鹿児島県に飛びます。いよいよ、残すところ1公演となりました。感動のファイナル公演をお楽しみに!
今日は、埼玉県草加市でコンサートです。昨日の台風から一変、青空と涼しい天候で、気持ち良い一日となりました。
昼の二時からの公演です。平日にもかかわらず、多くのお客様が会場に足を運んで頂きました。
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
トランペッター、ジェイムス・ゾラー氏。プランジャーを使ったプレイで、表現豊かにソロを展開します。
スタッフォード・ハンター氏の若さ溢れるトロンボーン。
「キャラヴァン」でイントロダクションをドラムソロで。毎回異なるアプローチを試みるマーティー・モレル氏。
今日は、トロンボーンのディオン・タッカー氏が、下手側の花道から登場!一番の見せ場となるソロ・トロンボーンのエンディングです。バンド全員が彼を見守る中、観客からも声が上がります。
Second Set
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
バリトン・サックスのモーガン・プライス氏。顔を真っ赤にしながら、図太い低音から搾り出すような高音まで、見事なコントロールを見せます。
アルヴィン・ウォーカー氏も、目をつぶりながら、自分のプレイに入り込んでいます。
リーダー、トミー・ジェイムス氏の見守る中、「ムード・インディゴ」は、上手側花道で演奏。サキソフォン・セクションに鼓舞されて、ラヴィ・ベスト氏のトランペットは、会場を見事に沸かせました。
最後のアンコールで、「何をしなけりゃ意味ないね、だったかな・・・??そうそう、“スウィング”ですよね。」とトミー・ジェイムス氏。
「草加の皆さん、とっても楽しい時間をありがとう!また会いましょうね!アリガトウゴザイマシタ!」とトミーさん。
さて、もう残すところ2公演。明日は、浜松で公演が行われます。お楽しみに!
今日は、埼玉県鴻巣市での公演です。台風6号が関東に迫っていましたが、東南へと逸れました。無事、公演が開催できます。
「近代的なデザインで、興味深い建築だね。」とリーダーのトミー・ジェイムス氏。
客席全体が、馬蹄形になっていて、「馬の蹄は、アメリカでは“幸運の印”なんだよ。縁起の良いホールだね。」と上機嫌のトミーさん。
さて今日のセットリストは、
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
アルトサックスのチャーリー・ヤング氏は、サキソフォンのセクション・リーダーです。この方、実は、ワシントンDCにあるスミソニアン博物館のお抱えジャズビッグバンド、「スミソニアン・ジャズ・マスターワークス」という権威あるグループのアンサンブル・ディレクターを務め、またハワード大学で教鞭を執る、お偉い方なのです。見た目も物静かで学者のような風貌ですが、実のところ、オフステージの彼は、いつもジョークを飛ばして、メンバーを爆笑させるムードメーカーの一人なのです。
エリントン楽団の素敵な要素の一つは、メンバーが皆本当に仲が良くて、笑いが絶えないこと。その明るく楽しい雰囲気は、きっとステージでも伝わってきていると思います。「いつもパーティーをしているような雰囲気さ。朝食も、バス移動の時もね!」とベースのハッサーン・アッシュ・シャクール氏。
第一部では、少し珍しい楽曲「8th Veil」が披露されます。「この曲はトランペッターのケヴィン・ブライアン氏が発掘してきたもので、エリントン作品の中でも皆さんには余り馴染みが無いかもしれません。」とトミーさんは紹介します。
ただ、彼の担当するピアノのパートは無いようで、少し拗ねた様子。「俺のピアノに触るんじゃないよ、ケヴィン!」と大人気ないトミーさんでした。
Second Set
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
「イン・ア・センチメンタル・ムード」で、気だるさたっぷりにブロウするペイシェンス・ヒギンズ氏。あの有名なメロディーとともに、客席からは拍手が沸きました。
1200席ほどの中規模サイズのホールのため、お客様の息遣いや反応がステージに伝わりやすく、笑いが起きたり、拍手で応えたりと、なかなか和気藹々とした雰囲気でした。
今夜も「ムード・インディゴ」では、トランペットのラヴィ・ベスト氏が二階レベルで大迫力のプレイを展開しました。皆さん、身体を乗り出して、聴き入っていました。
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
今夜も、鴻巣はエリントン旋風が吹き荒れました。お客様の温かい声援と拍手の中、エネルギー溢れるステージは終了しいました。 明日は、埼玉県草加市でコンサートです。お楽しみに!
今日は、名古屋市栄町にある、愛知県芸術劇場 大ホールにて公演が行われました。
今日も、昨日に引き続き、蒸し暑い一日となりました。
そんな中、たくさんのジャズファンのお客様が、会場に足を運んで下さいました。
トミー・ジェイムス氏のオープニングMCから、コンサートはスタートします。
ジェイムス氏は、「震災後、暗い話が多い中、昨日は、なでしこジャパンがサッカーW杯初優勝を飾りましたね!嬉しいニュースです。」と日本の勝利を称えてくれました。そういえば、テナー・サキソフォンのペイシェンス・ヒギンス氏は、日本チームのユニフォームを着て、リハーサルに現れました。敵ながらあっぱれ、ということでしょうか。
さて、今日の演奏曲は、
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
Second Set
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
今ツアーの演奏プログラムは、固まってきました。「なかなか中身の濃いプログラムに仕上がった。」とジェイムス氏納得のリストです。初期の作品「コットンクラブ・ストンプ」から「イスファハン」(1966年『極東組曲』より)まで、新旧取り混ぜた魅力的な楽曲ばかりです。
エンディング近くに演奏される「ムード・インディゴ」。毎回サプライズを用意してくれていますが、今日は・・・
トロンボーンのディオン・タッカー氏が、「29番」と書かれた安全ヘルメットをかぶっての登場でした。見た目はコミカルですが、なかなかブルージーで味のあるソロを展開してくれました。リーダーは、彼の熱演を称えて、「29番、ディオン・タッカー!」と苦笑い。
最後は、ボビー・ラヴェル氏のソロをフィーチャーした、「ディミュニエンド&クレッシェンド・イン・ブルー」で締めくくります。熱の入ったソロと大迫力のアンサンブルに、アンコールの拍手。
毎回の流れでは、アンコールは、「サテン・ドール」なのですが、今日のジェイムス氏は、ふと思いついたかのように・・・「ザ・シングル・ペタル・オブ・ア・ローズ」(薔薇の一片)を演奏します。名盤『女王組曲』からの楽曲です。バンドメンバーは、ジェイムス氏のいきなりの展開に驚きつつも、静かにトミー・ジェイムス氏のソロ・ピアノに耳を傾けます。ドビュッシーのような叙情的な旋律に、会場も、ただただ聴き入ります。
(デューク自身もお気に入りの楽曲で、コンサートの最後によくこの曲を弾いたということです。http://www.youtube.com/watch?v=6klHQ1KubTM)
台風の生暖かい風を肌に感じながら、名古屋港から微かに聞こえてくる花火の鈍い低音とともに、少しずつ、名古屋の夜は更けていくのでした・・・・。
さて、今度は、埼玉県鴻巣市の公演です。お楽しみに!
今日は、東京江戸川区総合文化センターでコンサートが行われました。
実は、コンサートの始まる前に、あるイベントが行われました。江戸川区瑞江中学校吹奏楽部“ミズエ・ジョイフル・ブリーズ”の皆様と、リハーサル時に、夢の共演を行ったのです。
彼らとの出会いは、7月8日に遡ります。実は、1週間前に、4名のエリントン楽団メンバーが瑞江中学校を訪問して、クリニックを行いました。その時には、「A列車で行こう」を練習し、様々なアドバイスをしました。
そして、リーダー、トミー・ジェイムス氏から「折角ここまで一生懸命練習したのだから、今度は、デューク・エリントン楽団と一緒に演奏してみよう。」という提案があったのです。
今日は、その集大成の発表会。ご家族が見守る中、とても緊張しましたが、元気なソロや見事なアンサンブルを披露してくれ、素敵な夢の共演となりました。
さて、今日のプログラムは:
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
Second Set
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
トロンボーンのスタッフォード・ハンター氏は、若々しく元気溢れるソロが信条。
穏やかな声で、ソリストの紹介をするトニー・ジェイムス氏。舞台上で常に笑いが起こり、楽団のメンバーがとても仲が良いのが伝わってきます。
トランペットのクリス・アルバート氏は、バンドで最も大柄。とても力強いサウンドで、バンドを引っ張ります。
優しいスロー・スウィングのリズムとともに、マンハッタンの空が、夕焼けに染まります。
今日の「ムード・インディゴ」は、花道でアンサンブルが繰り広げられました。トランペットのラヴィ・ベスト氏がどこから現れるか、毎回サプライズです。
総帥、デューク・エリントン氏は、マンハッタンの空から楽団とお客様を、温かく見守っています。
終演後には、急遽、メンバー3名によるサイン会を実施。たくさんのお客様とふれ合い、素敵なコミュニケーションが生まれました。
さて、次回は、名古屋でコンサートです。お楽しみに!
今日は、クラシックの殿堂、東京 サントリーホールでの公演です。
舞台を360度客席が囲んでいるアリーナ形式のホールです。ステージと舞台が一体になっているので、お客様の緊張感と期待感が舞台にダイレクトに伝わってきます。
重厚で美しい造りに、ため息をこぼすメンバー達。「錚々たるシンフォニーオーケストラや指揮者が出演しているんだね。ワクワクするね。」とドラムスのマーティー・モレル氏は興奮気味。
今日のプログラムは:
First Set
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooch
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
1部ラストの「キャラヴァン」では、モレル氏のパワフルなドラムソロが、会場に響き渡ります。
Second Set
1. New World A Comin’
2. In A Sentimental Mood
3. Anatomy Of A Murder
4. Jack The Bear
5. Mood Indigo
6. Diminuendo and Crescendo In Blue
第二部の冒頭には、東日本大震災で被災した小・中学生ビッグバンド「スウィング・ドルフィンズ゙」に捧げるセレモニーが行われました。今回のツアーで、エリントン楽団は、彼らのために、CDの売上げの一部を寄付し、また会場ロビーでは義援金を募りながら、スウィング・ドルフィンズを応援をしています。「同じジャズを愛する我々に出来ること・・・それは、彼らに夢と希望を贈ること。」と語るリーダーのトミー・ジェイムス氏。
今日は、特別に、スウィング・ドルフィンズの卒業生3名が、サントリーホールに駆けつけてくれました。ジェイムス氏から、目録が贈られ、受け取った須藤明音さんは、「今回の皆様との出会いに感謝をしています。後輩と共に東北を元気付けたいです。」と声を詰まらせました。会場からは、とても温かい拍手が沸き起こりました。
「東北の被災者の皆さんへ、この楽曲を捧げます。」と、「ニュー・ワールド・ア・カミング」~輝ける未来に向かって、が演奏されました。1943年に、デューク・エリントンがシンフォニーオーケストラとの共演のために書き下ろした、13分近くに及ぶ大曲です。東北の皆様に捧げるために、今回、ビッグバンド用に新たに編曲が施されました。
第二部は、お客様のヴォルテージがさらに高まり、手拍子や掛け声も飛び、会場全体が一体となって盛り上がります。
「ムード・インディゴ」では、トランペットのラヴィ・ベスト氏やサキソフォン・セクションが、背後の客席に向かって奏でるパフォーマンスも。
二部の最後、「ディミュニエンド・アンド・クレッシェンド・イン・ブルー」では、テナーサックス奏者ボビー・ラヴェル氏の熱いブロウで会場を大いに沸かせます。
そして、鳴り止まないアンコールの拍手に応え、「スウィングしなけりゃ意味ないね」を披露。ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、・・・と、ホール全体に響き渡るプランジャー・トランペットのフレーズとともに、今日の迫力満点のプログラムは幕を閉じました。
さて、明日は、東京江戸川区で公演です。お楽しみに!
今日は、三重県四日市市でコンサートが開催されました。
会場は、ここ四日市市文化会館です。
こちらの会館では、「大人のためのビッグバンド講座」や「若者のためのビッグバンド講座」など、ジャズのプログラムに力を入れており、三重県のジャズを牽引しているホールの一つです。
会場には、四日市市内のみならず、鈴鹿市や津市、伊勢市などからのお客様もお越し頂いておりました。
今日のセットリストは:
第一部
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooche
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
第二部
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
バリトンサックスのモーガン・プライス氏。とても深みと迫力のあるソロが繰り広げられました。
アルヴィン・ウォーカー氏のトロンボーンは、しなやかで、暖かいサウンドが特徴。
このソロは、聞き覚えのあるメロディー・・・、そう、日本古謡の「さくらさくら」をモチーフにして、リズミックに展開されました。会場のお客様も一緒に、手拍子でリズムを取りながら盛り上がりました。
「ムード・インディゴ」のトランペット・ソロでは、ラヴィ・ベスト氏が突如、観客席から登場。会場が大いに沸きました。トランペットの大迫力サウンドを身近に感じて、圧倒されたようです。
見事なアンサンブルとグルーヴで、会場を熱狂的なスウィングの渦に巻き込みます。今宵は、まるでニューヨークに来たような気分に。
強力なサキソフォン・セクション。うねる様な、分厚いハーモニーと節回しが、エリントン・サウンドの魅力です。
アンコールでは、トミー・ジェイムス氏が、「じゃあ、もう一曲行こうか!? 『スイングしなけりゃ意味ないね』を演奏しますよ。タイトルの通り、スイングしなけりゃ、そう、意味がないんですよ!」
会場のボルテージはマックスに!会場の後方では、赤いTシャツを着た中学生の皆さんが、手拍子をしながら、元気に声援を贈ってくれていました。トミー・ジェイムス氏は、「山手中学の皆さん、ありがとう!」とMCで紹介。
そう、実は、12日(火)に、トミー・ジェイムス氏、ボビー・ラヴェル氏(テナーサックス)、ラヴィ・ベスト氏(トランペット)、スタッフォード・ハンター氏(トロンボーン)の4名が、山手中学校のブラス・バンドのために、クリニックをしに訪れていたのでした。
課題曲「A列車で行こう」の演奏アドバイスや共演をしながら、ジャズの楽しみ方を伝えたのでした。楽団のメンバーは、ブラス・バンドの演奏のレベルの高さに、終始、関心していました。そんな山手中学校のメンバーが、今夜コンサートに駆けつけてくれ、元気に声援を贈ってくれていたのでした。とても楽しくエネルギー溢れるコンサートとなりました。
さあ、明日は、東京のサントリーホール公演です。お楽しみに!
デューク・エリントン楽団の第三回目の公演は、山口県岩国市です。広島市から南西約40キロに位置します。
岩国市で有名なのが、「錦帯橋」です。バスの移動で、直ぐ近くを通りました。
組み木の技術によって造られた、五連の美しいアーチからなります。「釘を使ってないんだね。スタンウェイのピアノと一緒だ。」とトミー・ジェイムス氏。さすが、ピアニストのコメントです。
今日の会場は、とてもユニークなデザインのホール、「シンフォニア岩国」です。岩国市は、吹奏楽が盛んで、ビッグバンドの人気が高い街です。
さて、今日のセットリストは、
第一部
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooche
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
第二部
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
第一部で演奏された「The Mooche」では、クラリネット4本とアルトサックス1本で、とても特徴的なサウンドでテーマを奏でます。
エリントン独特のダークな雰囲気を、クラリネットとプランジャー・トランペットで表現します。魅惑的なハーモニーを奏でています。
http://www.youtube.com/watch?v=CDVZdZMCc0w
「エリントンは、80年以上の歴史を持つ音楽だけど、演奏していると、まだまだ僕たちの先をいっているなあ、と痛感するよ。」と、トロンボーン奏者のスタッフォード・ハンター氏。
リード・トランペットを担当するケヴィン・ブライアン。
リーダー曰く、「ハイノートを吹くだけが彼の仕事ではないんだ。彼が、バンド全体のスウィングを決めるんだよ。ホーンセクション全体を司り、引っ張っていく力があるのが、彼の素晴らしいところ。」
デュークのスタイルを忠実に継承しながらも、若いエネルギーと新しいアイデアが融合し、活性化されたエリントン・サウンドが息づいています。
さて、次は、四日市市で公演です。お楽しみに!
デューク・エリントン・オーケストラの第二回公演は、ここ大阪です。
今日も、大阪はカラッと晴れました。照りつける太陽の日差しは、もう完全に夏、です。日本の一部では、今日、早くも梅雨明けをしたというニュース。
少し涼やかな公園の隣に佇む重厚な建物が、今日のコンサート会場、ザ・シンフォニーホールです。
日本一響きの美しいと云われるクラシックホールでの演奏に、メンバーは興奮気味です。
さて、いよいよ、ステージで念入りなリハーサルが行われました。
リーダーのトミー・ジェイムス氏は、ステージに立つなり、「今日は、生音でいこうね。響きが最高だ。」と笑顔。スピーカーからの音を極力無くして、楽器本来の響きや音色を存分に表現できる環境です。
さて、今日のセットリストをご紹介します:
第一部
1. Take The “A” Train
2. Cotton Club Stomp
3. Black and Tan Fantasy
4. Lush Life
5. The Mooche
6. Harlem Airshaft
7. Isfahan
8. 2-4-1
9. 8th Veil
10. Caravan
第二部
1. Things Ain’t What They Used To Be
2. In A Sentimental Mood
3. Johnny Come Lately
4. Anatomy Of A Murder
5. Jack The Bear
6. Mood Indigo
7. Diminuendo and Crescendo In Blue
Encore
Satin Doll
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
今回、特に注目なのが、第二部の最後の楽曲、「Diminuendo and Crescendo In Blue」。
1956年のニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演したエリントン楽団が、この曲を披露し、聴衆を興奮の坩堝に巻き込んだ歴史的作品です。ポール・ゴンザルヴェスの伝説のテナーサックス・ソロは、「エリントン・アット・ニューポート」に収められています。
デューク没後、この曲は現在まで日本で演奏されたことがなく、久々のお披露目となります。今回は、テナーサックス奏者、ボビー・ラヴェルが、ゴンザルヴェスのポジションを引き継いでいます。
図太くアーシーなテナーの音色と、ブルース感たっぷりのブロウを繰り返しながら、会場を盛り上げていきます。10分近くに及ぶ熱演が繰り広げられました。
終演後、ドラマーのマーティー・モレルは、「メンバーの演奏もお客様の反応も素晴らしかったね。とっても気持ちよく演奏できたよ。73年にビル・エヴァンス・トリオで来たのが最初だったけど、大阪はいつも僕のフェイバリットだね!」と、とても満足な表情。
さて最後に、ホールのロビーの様子を少々。今年の来日ツアー限定の記念グッズが並んでいます。きっと今夜の音楽とともに、コンサートの素敵な思い出になることと思います。
デューク・エリントン楽団の歴史、名言集、メンバー紹介、見どころ解説など、盛りだくさん。コンサートが10倍楽しめますよ。
クラッシーで大人なデザインのポロシャツ、Tシャツは、ちょっとした自慢のアイテム。
来日記念盤も発売しています。とても貴重な未発表音源も含まれていますよ。
優しい手触りのハンドタオルです。プレゼントに喜ばれますね。
以上、コンサートグッズのコーナー紹介でした。
さて、次は、山口県岩国市です。お楽しみに!!